Category黒幕の戦後史 1/25
「ソ連崩壊」のプロセスを再現する「EU崩壊」②
参考になるのはソビエト連邦の崩壊だ。 ソ連の崩壊は、政治中心地、モスクワから始まったわけではなかった。1989年に民主化を実現したポーランドから始まっている。ポーランドで共産主義政権が打倒されると、民主化革命は周辺国に次々に飛び火していた。これがいわゆる東欧革命である。ソ連自体も財政が破綻し、すでに死に体の状況ではあったが、共産主義政権の打倒の流れが生まれたのはあくまでも周辺国からであった。 EUの崩壊も...
- 0
- -
ドルという「紙くず」で金融覇権を握ったアメリカ②
手元に米ドル紙幣をお持ちであれば、それが本当に「紙幣」であるか、隅から隅までじっくりと見てもらいたい。金額は書かれているものの、それが紙幣であるという証拠はどこでもない。英語に詳しい人は気付くだろう。米ドル紙幣に書かれている「FEDERAL RRSERVE NOTE」の「NATO」とは本来「証書」を意味する言葉だ。「FEDERAL RESERVE」、つまりFRBが発行する証書であって、紙幣を意味する「BILL」という言葉はどこにも書かれていな...
- 0
- -
「自分は立派なもんじゃない」という起点②
佐高 自己責任とか自立とか言い立てる奴らに言いたいんですけど、自分がそんなに立派かと。私は自分を見ても、自分が立派だと思わない。むしろだらしなく、頼りない人間同士が、何とか頼りあってやっていくことが重要なんですね。田原 その通りよ。それは国家間でも同じ。佐高 前に田原さんと話したときも、左派の中でも白井聡的な対米従属構造批判が評価されていることへの違和感を表明しましたが、それが結局どういうところに行...
- 0
- -
「自分は立派なもんじゃない」という起点①
田原 この論議を徹底的にしないと、危ないんだ。佐高 私には、それと自己責任論が重なって見える。誇らしく一国的に自立するという心理は、安田純平のようなジャーナリストを見捨てて、孤立を強いるわけです。田原 安田純平にはまったく自己責任はない。だってシリアは入国禁止でもないし、安田純平が行った地域は立入禁止でもない。普通の取材地域です。これで、危ないから行かない、自己責任を強いられるからやめておく、となる...
- 0
- -
兵器産業が復活する②
田原 当時は主体性なんてことを考えていない。ところが冷戦が終わると、自立ということをみんな考え始めるんだよ。僕なってずっと自立なんて発想はない。佐高 むしろ複雑な関係の中で、知恵を働かせて平和に生きていったほうがいいという発想ですよね。田原 そう。たとえばいま、僕が評価している論客の、東大の井上達夫も、伊勢崎賢治も自立を考えている。佐高 それぞれ自立の方向性は違うと思うけど、田原さんは両者どちらとも違...
- 0
- -