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「みろくの世」の経済社会制度

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mistoshi
「みろくの世」の経済社会制度…私有財産制・租税制度の廃止
 人間が、生きて行くためには衣食住の確保が最低限必要とされることは、自明の理でありながら、このことを国家経済の根本義として国民等しく神律に合った適切な衣食住を保証する国家はありません。
 王仁三郎は、人間の最大の苦しみは貧窮による生活苦であるとして、その弊害と貧困が生み出す社会的動乱について次のように述べています。
「人間の苦しみの最大なりとするものは貧窮である。すなわち衣食住の三類の大欠乏である。日々の新聞を見ると、貧苦のために身を淵川に投げたり、首をつつたり、鉄道往生や毒薬自殺をしたり、発狂したりなどの悲惨事は日に月に増加しているのである。これを見ても、貧苦というものは、死するよりも辛く苦しいということが明らかである。死ぬよりつらいところに貧苦をまぬがれむがために、ここに激烈なる生存競争が起って来る。
 その結果は優勝劣敗弱肉強食といふ、人生における惨憺たる飢餓道の巷となって来たのである。(中略)劣者たる貧者は営々として喘ぎ、なおかつ粗雑なる食にあまんじ、もつてやうやくその飢えたる口腹を満たすに足らず、疲憊困倒して九尺二間の陋屋に廃残の体躯を横たへ、むなしく愛妻愛児の飢餓に泣くを聞いている。
 その心情は富者勝者の到底夢裡にだも窺知すべからざるの惨状である。古諺に曰く、「小人窮して乱を為す」と、ついに、あるひは非常識となり、軌道を逸し、身投げ、首吊り、または監獄行きを希望するにいたるのである。またこれが群衆的行動となる時は、大正七年の米騒動や、進むでは焼討暴動ともなり、同盟罷工や、怠業的行動ともなり、日比谷運動や、革新的気分ともなるのである。ゆえに恐るべきは、この結果を醸成するところの生活問題である」(『霊界物語』第十一巻)
 人間にとって最大の苦しみは、貧窮です。
 現代においても生活困窮は、人間の霊性にとって最大の脅威であることに変りありません。
 生存の基本である衣食住の欠乏が、人々を生存競争にかき立て、人は自分の社会的利益のみを追い求め、弱者を蹴落とし、己のみ生き残らんとし、日々肉体に関する欲望のみに向かって蠢動する邪鬼と化していきます。
 邪鬼と化した人間は、人が生きていく上で、優勝劣敗・弱肉強食原理こそが人生の最大の真理であり、人生の避くべからざる経路であり、かつ、生存競争をもって唯一つの真理とみなし闘争世界のエリートたらんとするのです。
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